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2012年11月19日月曜日

魔術師の娘 デイヴィッド&リー・エディングス

魔術師ベルガラスの2分冊目

ポレドラを失ったベルガラスは傷心のあまり、生まれたばかりの双子の娘、ポルガラとベルダランを残してアルダー谷を出て行く。
数年間にわたる酒びたりの生活の後、アルダー神の来訪を機にしらふに戻ったベルガラスは<<光>>と<<闇>>二つに分かれた<<宿命>>を1つに戻すための仕事に取り掛かる。
ベルガラスはアレンディア、トルネドラ、ドリュアドの森、ニーサ、そしてマラゴーで情報収集したあとアルダーの谷へと戻ってくる。

一方<<谷>>に残してきた2人の娘たちは、兄弟弟子のベルディン、ベルキラ、ベルティンによりすくすくと成長していた。
帰ってきたベルガラスはベルディンに手荒い歓迎をされるが、当然だ。
妹のベルダランは父親が帰ってきたことを素直に喜ぶがポルガラは当分許してくれそうもない。

そしてアルダーの導きにより、ベルダランは珠の守護者たる<<鉄拳>>リヴァと結婚。
式の途中、シンクロして青く光るアルダーの珠とポルガラ、そしてベルガラスは白いフクロウを見る。これは幻なのか? ベルガラスには確信がもてない。

ダラン王子が誕生して”おじいさん”になったベルガラス。
王子の手のひらには白いあざがあった。
これはリヴァが<<珠>>を掴んだときにできた跡と瓜二つだった。
<<珠>>の守護者の証だ。

そしてアルダーの珠を柄頭にはめ込んだリヴァの剣(これはベラー神の導きにより、リヴァとベルガラスが2人で隕鉄から鍛え上げた剣だ)とダランの初顔合わせ。
ダランがあざのある手で珠に触れた瞬間、珠は歓喜の声をあげる。
一方で世界の裏側アシャバでは、この瞬間トラクが絶叫を上げたと言われる。

そしてベルガラスと女魔術師に成長したポルガラは、<<宿命>>に関する予言を集め始める。
直接関与することを禁じられた<<宿命>>からのメッセージだ。
こちらには、”ダリネの書”、”ムリンの書”、そしてトラクには彼自ら無意識に呟く”アシャバの神託”

そして2人は<<予言>>を成就させるために、各地へ赴き、<<光の子>>ガリオンがトラクを倒すために必要な仲間たちの系譜を作るためのレールを敷いていく。

さらに、西の大陸へと殖民してきたトラクの民アンガラク人が建設した国、ガール・オグ・ナドラク、ミシュラク・アク・タール、そしてクトル・マーゴスへの偵察。
マーゴスのラク・クトルに居を構える、宿敵クトゥーチクへの強引な訪問。

そして、体が弱かったベルダランの病死。
悲嘆にくれるリヴァ、ポルガラ。しかしベルガラスは必死の思いで仕事に取り掛かる。リヴァがもう二度と立ち直れないと解っていたのだ。そして、20歳になっていたダラン王子の補佐役に、リヴァの右腕のブランドを<<リヴァの番人>>として指名。

そして3百年ほどすぎたある年。
予言の研究に没頭していたベルガラスは、ある予言の一節を発見して戦慄する。
<<珠の守護者>>の系譜が危ない!
即座に”タカ”になってポルガラと供にリヴァを向かうベルガラスだが、すでに遅かった。ダランの子孫のリヴァ王ゴレクと、その子供たちはニーサの女王サルミスラの放った刺客に殺されたあとだった。1人を除いて・・・

末の王子ゲランだけは、とっさに城から海に飛び込んで無事だった。
そして、このことは一般には伏せられた。普通の人でリヴァ王の系譜が途切れていないのを知るのは<<リヴァの番人>>”ブランド”だけだ。(リヴァの番人は言わば首相にあたるが、その名前は常にブランドだ。ニーサの女王も常にサルミスラだ。)

復讐のためニーサに討伐軍を派遣するリヴァ、チェレク、ドラスニア、アルガリアというアローンの国々。そして彼らの軍隊はニーサを灰燼に変える。
女王サルミスラは自殺を図るが、息絶えるまえに、ベルガラスはゼダーがこの件の首謀者であることを突き止める。

この暗殺事件の本当の目的はリヴァ王の系譜を断ち切ることではなく、今マロリーで起きている重要なことからベルガラスたちの目をそらすための陽動作戦だったようだ。
それは、メルセネ帝国皇帝にアンガラク人を擁立してマロリー全土の統一を果たすという目的だ。
このことを見抜いたのはゲランだ。

そして、ポルガラはゲラン、ひいては<<珠の守護者>>の系譜を保護することを自ら買って出て、ゲランを伴ってセンダリアのどこかに姿を消す。

それから数百年、あるいは千年以上たったある日、”ポルおばさん”と家具職人”ダリオン”とその妻セラナはマーゴ人に見つかり、ベルガラスと供に再び旅を開始するが・・・

3巻に続く・・・

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