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2012年11月19日月曜日

コールドケース 6 #19

Libertyville
リバティビルの開発に情熱を燃やす、復員軍人(朝鮮戦争だろう)の宅地開発業者のジュリアン・ベロウズ。
しかし、1958年、彼はその実現を見ることなく殺される。
そして、また警察のずさんな捜査により、事件はコールドケースへ。

時代的にはちょうど、マッドメンの時代のちょっと前あたりか、ディックがドンに成りすましたころだろうか。
殺されたジュリアン・ベロウズとドン・ドレイパー、ちょっと似たいような感じを受ける。
出自を偽っているところとか、優秀な仕事人ってところか・・・
女関係はドンの圧勝みたいだが。

当時の黒人メイドが話しをする気になり、リリィたちの下へやってきたことで、事件は再び日の目を浴びることに。
当時、聴取も受けなかったという妻キャロラインの下へ捜査再開の報告も兼ねて話しを聞きに行くリリィ。
一緒にベロウズの娘がいたけど、彼女は明らかに黒人系、しかし、このときは、あまり深く考えなかった。養子なんだろうな。アメリカでは珍しくないんだろう・・・くらいに思っていた。

最初の容疑者は、妻の元カレ。こいつが恋人を取られた恨みからやったのか?
・・・違うな。
次は、ベロウズが、義理の父でもある宅地開発業者の社長の厚い信頼を得ていることへの、義理の兄(社長の実の息子)ハリソンの怒りを買ったのが原因か?と思われた。
・・・これも違う。
あと、ベロウズの口利きで得られたはずの銀行融資を、顔を見た途端(彼は黒人だ)断られた、軍隊時代の部下のワトソン。
・・・こいつも違うのか?

そして、愛人かと思われた黒人女性の正体がベロウズの妹だということが解って、事件の背景がちょっと見えてきた。

妹のレジーナが見せてくれた家族写真。
そこに写っているのは、黒い肌の父親、白い肌の母親、そして白い肌の息子、黒い肌の娘の4人。
ベロウズはハーフだったのだ。しかも肌は白人と変わらない白さ。
黒人として生まれた白い肌のジュリアンは、黒人として育ち、黒人社会の中ではかなり苦労したようだ。しかし、軍隊で提出書類の受付官にそそのかされる形で”白人”ジュリアン・ベロウズが新たに誕生することになってしまった。

あとはトントン拍子。
元々が非常に優秀だったのだろう、除隊時の階級は中尉。
そして除隊後も宅地開発業者として成功を収めるベロウズ。

その彼に嫉妬したのが、軍隊の同期のワトソン。
やつは黒人と言う理由で軍隊での昇進の道は、最初から閉ざされていた。
さらに除隊後、夢のリバティビルに住むために必要な銀行の融資もベロウズの口利きで一旦は受けられる予定だったが、黒人とわかった途端に断られる。
自ら会社を興し、現在はそこそこの成功を収めていることを考えると、能力が劣っていたとは考えられない。

同じ黒人のはずが・・・
そして怒りの矛先は、ベロウズへ。

当時もハーフは少なからずいたと思うが、どんな境遇だったのだろうか?
やっぱり、肌の色が全てだったんだろうか?
今のアメリカはだいぶ改善されているとは思うけど、どうだろうか?

それにしても、こういう人種問題を背景にした回は、あまりにも現在の日本の状況とかけ離れていて、想像するのさえも難しい。

リリィと父親、今までの隙間を埋めるように仲良くなっていて、いい感じだ。
しかし、見た目、幸薄そうなリリィ。このまま仲良し親子のまま、上手くいくのだろうか?
心配だ・・・

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