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2012年12月14日金曜日

CSI ベガス 10 #10

Better Off Dead
(死よりもいい・・・みたいな意味だが、映画のタイトルにもあったみたい)
邦題は”死ねないロボット”

不思議な事件だった。
最初は、2人が死んだ銃砲店で起きた大銃撃戦。その真っ只中に平然といた、赤いシャツを着たターミネーターのような不死身の男・・・みたいな始まりだった。
しかし、赤シャツの男は1発の弾丸も撃っていないことが判明。あの銃撃戦の中に平然といて、なおかつ銃を撃っていない? なにか不気味な感じ。

そして別の事件も発生。
こっちは走る車から投げ捨てられたと見られる女性キャリー・ウォーレンの遺体。
しかし、頭部に弾がかすった様な傷はあるものの、死因は車から転げ落ちたときに負った傷。
しかも、遺体には、そっと布団が掛けられていたりと、愛が感じられる。
と正に謎だらけ。

そして、銃砲店事件の赤いシャツの男が持っていたと見られる銃の製造番号から出てきた持ち主の住所が、なんとキャリーの家の裏だったことが判明して、2つの事件は繋がった。

しかし、その銃の所有者、ラコウは赤シャツの男じゃなかった。
銃は、護身用にキャリーにあげたとか・・・
普通だったらうそ臭いところだが、彼の言葉には真実味が感じられる。やっぱり、復員軍人で、キャリーを死んだ娘の代わりに気に掛けていた、という気持ちが伝わってくるからだろう。
キャリーが死んだことに心底ショックを受けていたようだし・・・

そして、ラコウの話にあったキャリーに付きまとっていた男というのが、赤いシャツの男だろう。

キャリーの遺品を調べていたキャサリンとグレッグによると、誰かから貰ったプレゼントが山のように出てきた。
そして、そのプレゼントの中にあった本には素敵なメッセージ(グレッグ曰く、愛を語るのに死という言葉は使わない)が・・・しかし、そのメッセージを剥がすと裏から図書館のマークが・・・好きな女へのプレゼントくらい買えよ。

そして、そこからキャリーに付きまとっていたという男の正体が判明。
赤いシャツの男こと、サム・トレントンの自宅に捜索に入るCSIだが、その前にサムの自宅から走り去る赤シャツの男、そしてそれを追いかけるように発進した車の運転席にはラコウの姿が・・・?

図書館の本が返却されていない容疑で家宅捜索に入るCSI
めちゃくちゃに荒らされた自宅。父親は何も言わないが、サムがやったのだろうか?
そこには、アイボリータワーのスカイデッキで仲よさそうに抱き合って写る写真があった。
どうやら、本当に付き合っていたようだ。

そしてサラは、キャリーがサムに送っていた手紙を見つける。いまどきの若者にしてはメールじゃなくて紙の手紙とは・・・
しかし、その内容が・・・よくわからん。
キャリーは1日おきに、彼のことを好きになったり、別れましょうと言ってみたりと、支離滅裂。
そしてさらに、教授がサムからキャリーに宛てた手紙の下書きを発見。
それは、心中を匂わす内容だった。

段々と状況がはっきりしてきたな。

今回は後半に入ってきて、サムの人物像が大きく変わってきたな。
最初は銃撃戦の最中にも平然としていられる、人の心を持たないようなイメージだったのが、キャリーのストーカー男を経て、最後はキャリーとの純愛を全うしようとした、一途な若者へと変わっていくところは、面白かったし、驚いた。

そして、心中事件かと思ったが、のちにサムの告白で明らかになったように、結局、心中じゃなかったようだ。

毒入り牛乳で自殺して、君のためなら、どんなことでも出来ることを証明したかったんだろう。しかし、サムが気づかない間に、キャリーはラコウから貰った銃で自殺を図るが失敗。
自殺の理由が、キャリーの愛犬が毒入り牛乳を飲んで死んでしまったことなのか、サムが死んだと思ったためなのか・・・サムは最後まで気にしていたな。
サムは、躁鬱病だったキャリーが通っていた病院に彼女を連れて行こうとするが、ドアがちゃんと閉まっていなかったため、キャリーは車から投げ出されて、本当に死んでしまう。
そして、悲嘆にくれたサムは、例の銃砲店で自殺のために弾を買おうとするが、なぜか話がこじれて、大銃撃戦になり2人死亡。サムははなから死ぬ気だったので、その中で弾が当たるのを待っていたんだろう。しかし、神さまはサムが死ぬことを許さなかった。
というわけだ。

そして、話のクライマックスは2人の思い出の場所、アイボリータワーのスカイデッキ。
手摺の上に立つサム。
急行するCSIだが、着いたのはラコウが先だった。
ラコウはまだ、サムがキャリーを殺したと思っており、自宅から尾行してきたのだ。
サムを引きずり降ろして銃を突き付けるラコウ。

”彼女は双極性障害だった”
”キャリーは守ってやる必要があった。でもそれはサムからじゃなくて、彼女自身から”
ラングストンとサラはラコウを説得するが、死ぬつもりのサムは、ラコウに”僕が彼女を殺した”と・・・

そして、やっとのこと真相を理解したラコウ。
しかし、そのラコウを警官が取り押さえている隙にサムは再び手摺の上へと飛び乗ってしまった。

説得するラングストンとサラ。
ここで、初めてサムの口から事件の真相が語られる。
キャリーが自殺した理由が、自分なのか犬なのか・・・
”あなたよ。あなたに決まっているわ!”
”そう言ってくれてありがとう”
そう言うとサムは力を抜き、空中に倒れこんで消えた・・・

落ちていきながらキャリーのことを思うサム・・・
うん、ショッキングな終わり方だが、サムの希望は満たされた。
こんな終わり方もありかな・・・

・・・だがサムの希望と、俺の感傷は、下に広がる巨大な救助用マットに打ち砕かれた。
果たしてこれで、よかったのか・・・
警察としては、これが正解なんだろうが・・・
いやいや、警察だけじゃなくて、サムの親父さんや、ラコウ、そして死んだキャリー、彼らのことを考えると、サムには生きていてもらわないといかんな。
サムも最初は死なせてくれなかったことに怒るかもしれないが、きっといつか、感謝する日がくるに違いない。

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